展覧会 Exhibition

第4回 なんでそんなんエキスポ 佐賀

第4回 なんでそんなんエキスポ 佐賀

日程:2025年11月01日2026年01月25日

佐賀大学美術館では、よくわからないモノにツッコミを入れて楽しみを見出す博覧会「第4回 なんでそんなんエキスポ 佐賀」を開催いたします。

 

「なんでそんなん」は、お笑いでいうところの「ツッコミ」の言葉です。他者の突飛とも思える行動をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに受け入れ「ツッコミ」を入れる。ツッコミによって、多様な人の営みをおおらかに受け入れ「楽しむ」能力を高めます。想像を超える現実を前にユーモアを持ってツッコミを入れることのできる「なんでそんなんの発見者」。本展はそんな発見者たちの暖かい眼差しによって見出された「なんでそんなん」が集まる博覧会です(4回目の巡回展)。

 

関連イベントとして、文化・芸術・学術分野の審査員を招聘し、ホームページよりご投稿いただいた事例の中から「なんでそんなん大賞」を選考するコンクールも開催いたします。

あなたが見つけた「なんでそんなん」をぜひご投稿ください。

 

 

【なんでそんなんプロジェクト】

「生活介護事業所 ぬか つくるとこ」が2020年度より初めたプロジェクト。人の行為から生まれる「よくわからないもの」を断絶し、排除するのではなく、または、「無理にわかり合おうとするのでもなく」、想像力を駆使して「分からなさを楽しむこと」。「なんでそんなん」な行為や痕跡に注目するだけでなく、「なんでそんなん」を見つける「発見者」の育成をすることで生きやすい社会を目指します。多様な見方を考える「オンラインセミナー事業」などを実施。

 

 

 

【お知らせ】

広報印刷物(チラシ)の休館日の表記に表記に誤りがございました。

誤:2025.12/28(土)

正:2025.12/28(日)

開催概要

会期 2025年11月1日(土)~2026年1月25日(日)
会場 佐賀大学美術館 小展示室 、歴史展示スペース、SUAM PLUS 2F
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合、翌火曜日休館)、年末年始(12月28日~1月6日)、 2026年1月17日(土)、18日(日)
観覧料 無料
主催 佐賀大学美術館
協力 なんでそんなんプロジェクト / 株式会社ぬか / 放課後等デイサービス ホハル
企画 株式会社ぬか、滝沢達史(美術家)、五十嵐純(佐賀大学美術館 学芸員)

【ぬか つくるとこ】

 

「ぬかつくるとこ」は生活のケアを柱として、アートを活用した自分らしい生活をおくることのできる生活介護事業所です。正面から捉えるとひるんでしまうことも、ちょっと角度を変えてみれば、だれも気付けなかった価値が生まれたりする。そういった価値や個々の魅力が「ぬか漬け」のように時間をかけてゆっくりと発酵し、社会へと広がって行くことを願って名付けている。

 

 

関連イベント

第6回 なんでそんなん大賞【募集】 (締め切りました)
応募期間 2025年8月1日(金)~11月15日(土)
大賞発表 2025年11月23日(日) 結果はホームページ又はSNSにて公表します
対象 全ての人を対象にします(年齢・性別・国籍・障害の有無などは問いません)
参加費 無料・投稿回数無制限 同じ名義で何度でもご投稿いただけます
大賞 米1俵(60㎏)、審査員賞 各審査員セレクトの品
審査員 松村圭一郎(文化人類学者)、レオナルド・バルトロメウス(YCAMキュレーター)、花田伸一(キュレーター、佐賀大学芸術地域デザイン学部教授)、藤井るみ子(劇団AFRICA団長)、柳沢秀行(公益財団法人大原芸術財団シニアアドバイザー)
司会 滝沢達史(美術家)

投稿いただいた「なんでそんなん事例」を対象に「第6回なんでそんなん大賞」の選考を行います。「優れた事例」を「選ぶ」ことに注力するわけではなく、「発見者と行為者の関係性」に注目し、丁寧に語り合いながら選考します。対象商品は米一俵!皆さんのご応募お待ちしています!

下記フォームより、投稿してください。

投稿はこちらから

 

【事例】

第5回 なんでそんなん大賞 大賞

《水の水割り》 

作者:愛子ママとチッチキチキオ 発見者:始動員T

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神の舌を持つチッチキチキオ君は、学校の給食を一切口にしない。なので、午後になると空腹感に耐え切れず、帰宅しようと脱走を図ることが度々あった。
 「体のために一口でもいいから給食を食べなさい。」
 保健室の先生の指導から逃れようと、ある日、通級指導教室に避難してきたチキオ君。そして、職員室前廊下で「腹減った~」と転げまわる彼に、窓口からコップ一杯の水を差し出したのは愛子教諭。
 「塩舐めて、水の水割りでも飲んでいきな。」
 愛子教諭に促されるまま塩を舐め、水の水割りを一気に飲み干すと、笑顔になったチキオ君。以後、職員室の窓口を『スナック愛子』に模様替えしたところ、チキオ君は毎日顔を出し、キープソルトをするほどの常連客となった。そして、水の水割りと愛子ママの愛で身も心も満たされたのか、脱走を図ることはなくなった。」

 

《靴下長族》

行為者:リュウスケ 発見者:父

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

靴の中だけ異様に知覚過敏な彼(リュウスケ)にとって、靴下を選ぶことは学校に行くことよりも重要なことかもしれません。少しでもユルかったりすると、遅刻を承知で泣きながら履き替えに帰ってくることも。新品なのに締まりが悪いという理由で、一度も履かないということもザラにあります。

そんな彼の儀式は、お気に入りの靴下を引っ張り上げ、その状態のまま慎重に靴を履くことです。当然ながら、本来「かかと」に来る部分はいつもアキレス腱の方にズリ上がっていますが本人は全く気にしておらず、友人に指摘されてもどこ吹く風のようです。 
今年の夏頃から気づいた時にそんな足元を撮影するようにしていましたが、少し遡って写真を調べてみると、幼稚園の年中時代まで確認することができました。なんでそんなことになったのか、これからも続けるのかは分かりませんが、彼の気の済むまで好きにやってくれたらと思っています。

 

《強盗と人質》

行為者:小尻桃次郎+ 発見者:小山田匡範(ぬかスタッフ)

 

 

 

 

 

 

 

 

それは突然やってくる。それは突然始まる「ポリスアクションムービー」。
それが始まると彼の持つダンボールの端切れはワルサーPPKに瞬時に変化する。その場は「強盗と人質」が立てこもる「地方銀行の待合室」にシーンチェジするのだ。そして偶然そこにいる者は、好む好まざる関係なく配役され演技を強要されるのだ。それは彼の輝く大切なひとときなのだ。

なんでそんなんノンクロン (終了しました)
日時 2025年11月23日(日)13:00~15:00
会場 佐賀大学美術館 集合
登壇者 松村圭一郎(文化人類学者)、レオナルド・バルトロメウス(YCAMキュレーター)、花田伸一(キュレーター、佐賀大学芸術地域デザイン学部教授)、藤井るみ子(劇団AFRICA団長)、柳沢秀行(公益財団法人大原芸術財団シニアアドバイザー)
参加費 無料
対象 どなたでも

なんでそんなんについて、あーだこーだ話す会!

2020年から始まった「なんでそんなん」とは何なのか?学術や文化に関わる経験豊かな登壇者を迎え、社会問題から日常まで、ユーモアによる新たなコミュニケーションの可能性を探ります。

※「ノンクロン(Nongkrong)」とは、インドネシア語で「仲間とゆっくりおしゃべりしたり、お茶を飲んだりすること」を意味する言葉です。

ツッコミツアーズ (終了しました)
日時 2025年11月2日(日)13:30~14:30
講師 滝沢達史(美術家) 、中野厚志(ぬか つくるとこ代表)
会場 佐賀大学美術館
対象 どなたでも
参加費 無料
申し込み 不要 当日会場にお越しください

なんでそんなんエキスポ会場を巡るツッコミ解説ツアー!

なんでそんなんプロジェクト発起人である中野厚志と、なんでそんなんエキスポ・ディレクターの滝沢達史によるギャラリーツアーです。

実際の展示物を鑑賞しながら皆さんで一緒にツッコミましょう。

学生ノンクロン
会場 SUAM PLUS 2階/第4回なんでそんなんエキスポ佐賀 会場
対象 どなたでも
参加費 無料
申し込み 不要

「学生ノンクロン」は、「第4回なんでそんなんエキスポ佐賀」の企画に共鳴した佐賀大学芸術地域デザイン学部1年生有志グループによって立ち上げられた企画です。学生らが発案し、主体的に運営を行う展覧会関連イベントとして開始します。(監修:滝沢達史/なんでそんなんエキスポ ディレクター)

※「ノンクロン(Nongkrong)」とは、インドネシア語で「仲間とゆっくりおしゃべりしたり、お茶を飲んだりすること」を意味する言葉です。

 

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企画① 【冬の怪談ノンクロン 分からなさを楽しむトーク企画】

日時:2025年11月28日(金)14:40~16:10

内容:「なんでそんなんエキスポ」は、面白がる姿勢、多様な視点に立つこと、そして“わからないモノ、コトをわからないまま受け入れる”という柔らかい態度を大切にした企画。また、ルアンルパのメンバー(レオナルド・バルトロメウス氏)が「第6回なんでそんなん大賞」審査員として関わる本企画では、ノンクロンの「共にいる」「対等に語る」という精神が重視されていると考えた。オカルトや怪談は、不可思議であり、しばしばマイノリティ的存在として扱われる領域である。その曖昧さや説明のできなさは、「なんでそんなん」や「ノンクロン」の要素と響き合う。そこで、佐賀大学のオカルト研究会と連携し、「わからなさを一緒に面白がる場」を作ることを目的とします。

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企画② 【サガアポロ11号 A4用紙をここから月まで届かせてください】

日時:2025年12月12日(金)14:40~16:10

内容::A4用紙をどうすればここ(会場)から月まで届けられるか考えてもらう企画。方法は机に置いてあるA4用紙に話しながら自由に書き込んでもらい、最後は書き込まれたA4用紙を集め、製本する。分からないとありえないには、どちらにも否定的なイメージがあるが、この企画ではそれらを楽しむ空間を作ることを目指します。

 

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企画③ 【宇宙ラジオ 小さな宇宙船から世界をみつめるじかん】

日時:2025年12月19日(金)14:40~16:10

内容:インドネシア出身のキンタンと、日本出身の学生中溝桃花によるトークラジオ企画です。あえて重力(役割・肩書・境界)から離れ、小さな宇宙船に乗って世界をのぞき込むように、緩やかに話す時間をつくります。アート、日常、地域、文化など、テーマを固定せず“漂う対話”を大切にし、聴く人が「そういう考えあってもいいかも」と思えるような、心の余白をつくるラジオを目指します。