佐賀大学美術館

この度、佐賀大学美術館において大学の所蔵品紹介展「村岡平蔵ー瞬間の美」を開催いたします。
　洋画家、村岡平蔵（1912-1995）は佐賀県小城市に生まれ、東京美術学校（現・東京藝術大学）に進学。日展、光風会展を中心に活躍しました。明るい色彩と軽やかな筆致による女性像を得意とし、晩年は一貫して裸婦像を描き続けました。
村岡は「或瞬間の美をしっかりと掴みたい。たくまずして出た女の美しい姿態」と語ります。絵画という表現行為によって女性の最も魅力的な瞬間の美しさを追求しました。
　平成２４年、東京の自宅に残された作品を郷里のために役立てたいと、遺族から佐賀大学に５点をご寄贈いただきました。
　本展では、その中から３６歳の頃に妻を描いた婦人像１点と、晩年の裸婦像３点を比較し、表現の変遷を辿るとともに、併せて資料の中の村岡自身の言葉を紐解き、人とその芸術について紹介します。