
見えた!? 三重津海軍所 佐賀藩海軍特注磁器の謎
2015年7月より「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として世界遺産に登録された、佐賀市諸富町・川副町にまたがる三重津海軍所跡。
幕末の佐賀藩では、海防強化の必要性から、反射炉建造による鉄製大砲鋳造や、精煉方での蒸気機関の研究など、様々な近代化に向けた研鑽が行われていました。その集大成といえるものが洋式海軍の創設であり、その拠点となった場所が三重津海軍所です。
ここには、現存する日本最古の乾式船渠(ドライドック)があり、蒸気船のメンテナンスや、ボイラーの製作等が行われました。
三重津海軍所跡からは「灘越蝶文」という荒波を勇壮に越えていく蝶を描いた磁器食器が数多く出土しています。
これは、鍋島藩窯(伊万里市大川内山)で使われた図案で、「海」等の組織名を連想させる文字を組み合わせ、佐賀藩が海軍備品として生産地に特別に注文した品物と考えられています。
「灘越蝶文」を施された海軍用食器からは、幕末という時代の荒波を越え、みごとに近代化事業を成し遂げようとする佐賀藩の意気込みが投影されているようにも感じとれます。
本展では、三重津海軍所跡から出土した特注磁器食器を佐賀県立九州シンクロトロン光研究センターの先端技術を用いて科学的見地から分析した結果を、研究者の考察とともに紹介します。
「見えない世界遺産・三重津」と佐賀藩近代化事業の新たな一面が、見えてくるかも…?
開催概要
会期 | 2018年08月22日(水)~09月17日(月) |
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会場 | 特別展示室、小展示室 |
主催 | 佐賀大学美術館 |
後援 | 佐賀県、佐賀市、佐賀市教育委員会 |
観覧料 | 無料 |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜(月曜祝日の場合は翌火曜) |
≪関連催事≫
①記念講演会
◎講師:德永貞紹氏(佐賀県立九州陶磁文化館 学芸課長)※「徳」は旧字体
「佐賀藩の磁器生産と三重津海軍所の海を渡る蝶(仮)」
◎講師:田端正明氏(佐賀大学名誉教授)
「出土磁器の生産地はどこか?科学的に解明する」
◎日時:8月25日(土) 13:30~16:30
◎場所:佐賀大学 教養教育2号館2101教室
②ギャラリトーク
【第1回】
◎日時:8月26日(日) 13:30~
◎講師:德永貞紹氏(佐賀県立九州陶磁文化館 学芸課長)※「徳」は旧字体
【第2回】
◎日時:9月9日(日) 13:30~
◎講師:中野充氏(佐賀市教育委員会文化振興課主査 発掘調査担当)
③ワークショップ「描いてみよう灘越蝶紋」
*素焼きの小皿に灘越蝶文の絵付けをしてみよう
◎日時:9月2日(日) 14:00~15:00
◎協力:田中右紀氏(佐賀大学芸術地域デザイン学部 窯芸教室 教授)
◎場所:佐賀大学美術館 1階スタジオ
◎定員:15名(小学生~高校生対象、保護者同伴可)