
SUAM/ROOT Vol.1 瀬戸口朗子 -幕間-

《森の入口》 2023年 油彩・オイルパステル、キャンバス 130.3X130.3cm 作家蔵
佐賀大学美術館は国立総合大学唯一の美術館として2013年に開館し、昨年度開館10周年を迎えました。新たな10年に向けて、より地域に開かれた美術館を目指し、展覧会の開催や多様な事業に取り組んで参ります。
「SUAM/ROOT」と題した本シリーズは、佐賀県や九州にゆかりがある若手・中堅のアーティストの発表の場、活動継続支援の機会となるよう継続した開催を予定しています。第1回目となる本展では、2002年に佐賀大学文化教育学部美術工芸課程西洋画専攻を卒業し、佐賀や福岡を拠点に活動を続ける瀬戸口朗子を紹介します。瀬戸口は、「大事な事や物」を一貫したテーマとして、平面作品を中心に制作を行っています。これまでの作品のタイトルや制作態度にも表れている表裏一体や二律背反といった相反する物事を共存させるとらえ方を肯定する姿勢は、物事の価値や在り方の複雑さに対するしなやかな向き合い方ともとれます。光と闇、前と後ろ、興味と戸惑い、喜びと恐れ、華やかさとさみしさ、それぞれ移ろいや変化の中にあるはずの物事や感情も、私たちの思いや経験から二分化や固定されてしまうことがあります。瀬戸口の作品を通して世界を見ることで、私たちそれぞれが対峙する出来事や世界の複雑さを少しだけときほぐすきっかけとなるのではないでしょうか。
開催概要
会期 | 2024年6月18日(火)~9月8日(日) |
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会場 | 佐賀大学美術館 特別展示室 |
開館時間 | 10時~17時(入館は16時30分まで) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合、翌火曜日休館)、8月14日(水)、15日(木) ※9月2日(月)は特別開館 |
観覧料 | 無料 |
主催 | 佐賀大学美術館 |
企画 | 五十嵐純(佐賀大学美術館 学芸員) |
SUAM/ROOT Vol.1 瀬戸口朗子 -幕間- 小冊子
2024年6月18日発行
企画・発行:佐賀大学美術館
編集・執筆:五十嵐純(佐賀大学美術館)
デザイン:殿岡渉(あしか図案)
印刷・製本:大同印刷株式会社
写真:藤本幸一郎
関連イベント
風鈴絵付けワークショップ&美術館のガラスに絵を描こう!
講師 | 瀬戸口朗子 |
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日時 | 2024年7月21日(日)10時開始 |
会場 | 佐賀大学美術館 スタジオ |
対象 | 幼稚園児~小学生(保護者同伴)、汚れてもいい格好でお越しください |
参加費 | 無料、先着10名、6月18日より事前申込制(TEL:0952-28-8333) |
学芸員による作品解説
日時 | 6月30日(日)13時~/7月13日(土)13時~ |
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対象 | どなたでも |
参加費 | 無料 |
申し込み | 不要 当日会場にお越しください。 |
アーティスト
瀬戸口朗子 SETOGUCHI Akiko
1980年佐賀県生まれ、福岡県在住。佐賀大学文化教育学部美術・工芸課程西洋画専攻卒業。自らの内にあるアンビバレントな感情について、「森」を描く事を通して表現している。主な個展に、「駆け出す足 眠る少女 見ている森」(2023年、EUREKA.fukuoka.otemon、福岡県)、「瀬戸口朗子展」(2017年、画廊 憩ひ、佐賀県)、 「きっとどこかでそれが輝いたことは確かである」(2015年、ギャラリーおいし、福岡県)など。主なグループ展に、「瀬戸口朗子 加藤恵 2人展」(2021年、ギャラリーアールグレイ、福岡県)、「コレクション+2」(2019年、EUREKA.fukuoka.otemon、福岡県)、「郷土の美術をみる・しる・まなぶ 番外編 ARS/NATURA -「風景」の向こう側-」(2017年、福岡県立美術館、福岡県)、「HOTEL ART IN」(2017年、MEIJIKAN GALLERY CHIGGO、福岡県)など。



